組み込みエンジニア注目の業界 「自動車」
組み込みエンジニアは各業界で需要が拡大する職業ですが、その中でも自動車業界は業界自体が大きな変革の時代にあり、組み込みエンジニアの需要拡大が著しい市場。
実際に自動車業界で各メーカーの仕事を請け負う開発会社さんに話を伺いました。
自動車業界でソフトウェアエンジニアが求められている
今、日本の大手自動車メーカーにおいても、ソフトウェアエンジニア・組み込みエンジニアの採用は重要な経営課題として認識されており、各社において採用のための施策、人材の育成施策が打たれています。
日本の大手自動車メーカーのソフトウェアエンジニアの採用・育成動向
なぜ「自動車業界」でソフトウェアエンジニアが求められているのか?
100年に1度の変革「CASE」
CASEとは、「Connected(コネクテッド)」「Automated/Autonomous(自動運転)」「Shared & Service(シェアリング)」「Electrification(電動化)」というモビリティの変革を表す4つの領域の頭文字をつなげた造語。
移動のための手段だった車は、シームレスに外部とつながり、より便利な機能を有するようになり、自動運転の需要の拡大、車を所有せずに利用する時代の変化、化石燃料から電気を利用する自動車など、自動車とはこういうもの。という固定概念を覆す変化が自動車業界では起こっており、その頭文字を取って「CASE」と呼ばれています。


この変化において、自動車のソフトウェアにも変化が発生しており、自動車のECUの処理がより複雑化し、ソフトウェアエンジニア・組み込みエンジニアの需要は拡大しています。
AUTOSAR(オートザー)とは?
AUTOSAR(オートザー)は、「AUTomotive Open System Architecture」の略称で、自動車業界のグローバル開発パートナーシップのことです。欧州自動車メーカーが中心となって2003年に発足し、企業の垣根を越えて、自動車の制御ソフトウェアの標準化活動を行っています。2021年時点で参画企業は317社。そのうち、設立時から活動を支えているコアパートナーが9社です。コアパートナー以外の企業には、5つの会員ランクがあります。
また、AUTOSARは車載ソフトウェア共通化を実現するための「プラットフォームの仕様名称」としても使われています。
自動車に搭載される機能は年々高度化しており、それを実現するためのソフトウェアの開発規模も拡大傾向です。標準化を進めることで、業界全体として開発コストの削減が期待されています。