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未経験から組み込みエンジニアを目指すには

未経験から
組み込みエンジニアになるには?

近年では、テレビやオーディオ機器はもとより、冷蔵庫や電子レンジ、掃除機や洗濯機などの白物家電にも、多種多彩なシステムが組み込まれています。それらを設計・開発する職業として注目を集めているのが、組み込みエンジニア。果たして、未経験から目指すことは出来るのか、その方法や心構えなどを解説します。

未経験でも組み込みエンジニアになれる?

組み込みエンジニアという仕事は、まったくの未経験者が即戦力として活躍できるという世界ではありません。ソフトウェアとハードウェアの双方に精通しており、電子回路・電子基板に関する知識、コンピューターの仕組み、さらにはC言語やアセンブリ言語などに関する知識やスキルも求められます。言うなれば、エンジニアのなかでも、かなりハードルの高い業種なのです。

その一方で、業界全体でエンジニアが不足しているという事情もあり、求人のなかには「未経験者可」としているものもあります。そうした求人を行っている企業の門を叩けば、プログラミングや開発技術について一から学ぶことも可能です。テスターや品質評価といった未経験者でも行える業務から入り、段階的に経験や知識を重ねていくというやり方も検討してみるとよいでしょう。

組み込みエンジニアとは

先にも述べた通り、組み込みエンジニアの仕事は、何かしらのハードウェアを制御するためのソフトウェアやシステムに組み込むという仕事を担います。例えば最新式のエアコンには、室内の温度や湿度、さらには室内のどの位置に人がいるかといったことをセンサーで感知し、最適な室温や運転モード、風量に調整するという機能が備わっています。これこそまさに、組み込みエンジニアのおかげで実現している成果です。では、より具体的に、組み込みエンジニアの仕事内容を見ていきましょう。

組み込みエンジニアの仕事内容

組み込みエンジニアの仕事は、対象となる機器やハードウェアに、どのような機能を搭載するべきかを検討することから始まります。その機能の搭載可否や競合他社に対するアドバンテージ、コスト面なども検討します。

その上で、システムやソフトウェアの設計、ハードウェアを管理・制御するドライバの開発を行い、さらにシステムを搭載するためのプログラムも開発。これらが仮完成したら実際に機器に組み込んで作動テストを行い、不具合や改善点が発見されたら修正を施し、テストを繰り返します。システムの作動が成功し、製品の量産化に問題なしとなれば、ひとつの仕事が完了となります。

組み込みエンジニアの仕事領域

組み込みエンジニアの仕事領域は、大別すると以下の3つに分かれます。

未経験から組み込みエンジニアに転職するには

C言語の基礎を習得

組み込みエンジニアを目指すには、あらかじめプログラミング言語について学んでおき、一定レベルの基礎を習得しておくことが望ましいと言えるでしょう。とりわけ、数あるプログラミング言語のなかでも、C言語をまず学んでおくべきです。C言語は処理速度が早く、シンプルで互換性の高いプログラミング言語なので、組み込み開発でも多く用いられています。

その上で余力があれば、難易度はより高めとなりますが、アセンブラについても学んでおくと、なおよいでしょう。アセンブラは機械の制御を行うシステムの組み込みで使われるもので、平たく言えば、プログラムした言語を機械が理解できるように翻訳する役割を担います。C言語よりも複雑で習得も難しくなりますが、将来を見据えてチャレンジしてみましょう。

資格を取得する

未経験者が組み込みエンジニアを目指す場合、「未経験者可」の求人であっても、意欲や挑戦する姿勢を示すことは大切です。それこそ、ご自身が採用担当者であった場合、「未経験者可」の求人であったとしても、何も準備せずに応募してきた人と、下調べや準備をしっかり行ってきた人、どちらを採用したいかは言うまでもないでしょう。

そうした意欲や熱意を効果的に示すことができるのが、資格です。とりわけ組み込みエンジニアへの就職に役立つのが、一般社団法人組込みシステム技術協会が認定する「組込み技術者試験制度」(ETEC――Embedded Technology Engineer Certification)です。中級者向けのクラス1(ミドルクラス)と初心者向けのクラス2(エントリクラス)があるので、まずはクラス2から挑戦してみると良いでしょう。

ITエンジニアの経験を積む

そもそも組み込みエンジニアの仕事というものは、数あるITエンジニアのなかでも、幅広い知識や経験が求められるものであり、難易度が高いというのが実情です。ITエンジニアのなかでも、組み込みエンジニアは高度な職種だと認識している人も多いことでしょう。

そこで、まずは他のITエンジニアの仕事に就き、ソフトウェアの知識やプログラミングの経験を重ねていくというのも有効です。その上で、ある程度の実力が備わったら、改めて組み込みエンジニアへの転職を目指すというやり方も検討してみましょう。

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